会社で働いていると給料についての愚痴をたまに聞きます。「大して働いてないあのおっさんと給料の差がそんなにない!」とか「仕事しない奴の給料はもっと下げるべきだ」など。
今日は給料からの人間関係でムカついている人に少しでも楽になればと思い書いてみます。
給料は仕事の成果によって決まるわけじゃない
利益分け前方式の外資系(主に金融)と一般的な日系企業で給料の決定方法は違います。ここでは一般的な日系企業について書きます。
給料は、どうやって決まるか。給料は労働力の再生産分しか払われないということです。
労働力の再生産とは『明日も同じように会社に来て、同じように仕事をしてくれる』っていうことです。
明日も同じように会社に来て、同じように仕事する必要経費分しか給料は払われないんです。
仕事行って、明日も会社で仕事するには、家で休まないと疲れて次の日仕事行けません。
ご飯食べないと、元気なくなって会社行けません。服買わないと会社行けません。クリーニング等いろんなお金がかかります。
必要経費は歳を追うごとに増える
また年齢によって必要な経費が違います。若い一人暮らしより、子供いる年代の方が、必要経費が多くかかります。
子供を育てるのに大きなお金がかかります。明日も同じように会社に来て同じように仕事してもらうには、年齢上な人の方が必要経費が多いです。
必要経費に応じて給料は決まります。なので、仕事の成果に関係なく、社会通念上子供大きくて、家のローンがある年代の人は、必要経費が多く、そしてその分給料も多いです。
つまり、仕事の成果によって給料が決まるわけではないんです。
売り上げを2倍あげる人の給料は普通の人の2倍給料をもらっているでしょうか?
売り上げ10倍上げようが給料10倍にはなりません。
給料の基本は必要経費の積み上げによって決まるからです。
成果で決まるのは利益分け前方式の外資金融などです。日本型成果主義では業績に応じて少しだけ給料が増えるくらいです。
稼いだ分を分ける外資金融や歩合制の会社とは考え方が違います。
だから一般的な日系企業で「こんなに売り上げを上げたのに給料の差が少ない!」
とかの悩みはちょっと違います。
給料は明日も会社で同じ仕事をしてくれるのに必要な経費分しか支払われません。
日本型成果主義の会社では必要経費に少し上乗せでちょっとだけ給料が上がります。しつこいですが、利益を多くもたらした社員に利益分そのまま給料に乗せることはないです。
以上のことは木暮太一さんの『僕たちはいつまでこんな働き方を続けるのか?』という本に書いてあります。もっと正確に詳しく知りたい人は目を通してみて下さい。
しんどい働き方
成果が給料を決めるのはわずか一部の上積みだけです。その僅か一部の、ちょっとした差のために良い成績を上げるためだけの努力は、毎日全力でジャンプしてる状態です。
プラスアルファ分の給料を貰うために、プラスアルファ分働いて消耗した体力を再生産するために必要な経費分しか貰えません。
ストレスが多い会社で明日も同じように働いてもらうにはストレス発散してもらわないといけません。
飲み会分とか、海外旅行分とか高価な買い物分とか。明日も同じ様に働いてもらう分として給料に乗ります。
努力の方向性
成果で給料が増えるのは、一般的な企業では僅かです。
お金の面でおかしいと思ってる人は、稼いだ分貰いたいと思ってる人は、歩合制か外資金融で働きましょう。
そんな簡単に言わないでよと思った人は僕の考え方をちょっと紹介します。
これからの時代は大リストラ時代です。その会社で働き続けるためには成果を出し続けている人の方がリストラされずその会社で働き続ける事が出来るんだろうと思います。
だからその会社で長く働くために頑張るみたいな感じですかね。
もう一つは自分の価値をどれだけ高めているかを尺度に働く事です。
お金はそりゃ欲しいですし、多い方がいいと思う人が多いと思います。でもその僅かなプラスアルファのお金のために、精神をすり減らすのではなく、「どういったスキルが身についているんだろう?」とか「別の会社でも再現出来るようにするには体系的に考えて行動しないといけないな」など、自分の価値が上がってるのかどうかを日々考える。
会社内での評価や成績にフォーカスせずに、自分がこうなりたいと考える像にどれだけ近づいているか、その成長を楽しむという働き方です。
自分が出来なかった事が出来るようになる、新しいことに挑戦して違うスキルが身につくというのは楽しい努力になると思います。
社内で求められることだけを頑張り続け、一時的にプラスアルファ分の給料を少し増やすよりも、再現性を考えてる人や新しいスキルを身に付け続ける人では最終的に報酬も後者の方が伸びる気がします。
努力の方向性を間違わずに目先のお金ではなく働けるといいですね。
今日は以上です。会社で働く人が少しでも楽しくなれば嬉しいです。それではまた。
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